ライアン・ラーキン


短編アニメーションに興味を持っている人間であれば大抵知っているけど、そうでない人達はまず知らないであろう、アニメーション作家ライアン・ラーキン。彼は20代でアカデミー賞にノミネートされながらも、突然アニメーションを作らなくなり路上生活をはじめます。路上で物乞いをする生活をはじめてから10年以上がたった時、カナダの映画祭ディレクターがその姿を発見、35年ぶりの復帰作の制作に取りかかった矢先、2007年に肺がんでお亡くなりになりました。そんな彼の全作品が今日から渋谷のライズXで公開されています。『ライアン・ラーキン 路上に咲いたアニメーション』



今日は最終回の後、山村浩二さんと土居伸彰さんのトークが予定されているということで、上映3時間前に劇場へ行ったにもかかわらず、見事に売り切れ。ガッカリでしたが、山村さんと配給会社の方々のご好意で、上映後のトークだけ覗かせていただきました。トークを聞いて、ますますラーキン作品を劇場で見直したくなってしまった。平日の昼間、空いてそうな時間に改めて観に行きたいと思います。


山村夫妻、土居さん、配給会社の方々などの打ち上げに厚かましくも参加させていただき、さらに、2次会、3次会まで参加。一番関係のないはずの僕が最後まで楽しませていただき、申し訳なかったです。3次会は朝までカラオケ。配給会社トランスフォーマーの前島さんはベラボウに歌がうまく、『ライアン・ラーキン やせっぽちのバラード』の出版社太郎次郎社代表北山さんは「カラオケボックスなんて始めて」と目を輝かせていて、なんだか初めてお会いした年上の方々とのカラオケという妙な状況だったにも関わらず、とても楽しかったです。「40代って全然おじさんおばさんじゃないよなー」と思うことが最近多いです。



帰りの電車の中で、やはり今日発売され(正確には先行発売された)、買ったばかりの『ライアン・ラーキンやせっぽちのバラード』を60ぺージまで読みました。面白い・・・。超ドラマティック。こんなブログ書いてないで早く続きが読みたいです。一日も早く劇場でラーキン観ようと思っていたけど、この本読み終わってからにしようかな。あるいは、さっさと映画を観て、本を読み終わってからもう一度劇場に行こうかな。
『ライアン・ラーキンやせっぽっちのバラード』



劇場公開、関連本の出版と、ラーキンが今熱いです。この現象はある意味、奇跡的な事なので、アニメーションに関わっている人たちには絶対に見逃してほしくない。今までアニメーションに全く興味を持っていなかった人達にも、これをきっかけにライアン・ラーキンという人の存在を知ってほしいと心から思います。アンビリーバボーとか世界まるみえとかベストハウス図鑑とかで安い再現ドラマ作って放映してくれないかなあ。そしたら本も売れるし、劇場にもお客さんたくさん入るのに。


追記
さっき、この現象を奇跡的と書いたけど、実は奇跡でもなんでもなくて、数少ない人たちの熱意と努力で、やっと実現したことなんだよなあ、と思い直しました。