国際アニメーションデー

今日はASIFA主催の『国際アニメーションデー』に行ってきました。当初の予定では最後のプログラムまで観て帰ろうと思っていたのですが、最後のプログラムは観たことのある作品ばかりで、しかもVHSでの上映だと知りやめることにしました。そして、1プロ、2プロと観終わった頃には次のプログラムを観る元気もなくってしまい、予定より早く帰宅しました。平日なのでお客さんが少なく、だんだん増えてくるのかなと思っていたのですが、どんどん減っていってしまったので、もしかしたら皆さんも僕と同じ気持ちだったのかもしれません。


ASIFA(国際アニメーションフィルム協会)と聞いて、なんだかものすごく敷居の高い立派な組織のような気がしてしまっていましたが、いざ団体主催の上映会を見てしまうとまったくそんな事はなく、逆に「大丈夫かなこの団体」と心配になったというのが正直な感想です。

プログラム1の日本作家の上映では他国とは異なり2000年代の作品が極端に少なくフレッシュさに欠けていました。古い作品が悪いという事ではなく、むしろその古い作品の方が近作よりも面白かった事に危機感を感じました。ここで上映されたプログラムはASIFA−JAPANプログラムとして他国でも上映されるらしいのですが、海外の観客がこのプログラムを観たらどういう感想を抱くのかとても心配です。

プログラム2のクロアチア作品もそれほど面白いと思える作品はなく、もしかしたらこの状況はASIFA-JAPANだけではなく、ASIFA全体が抱える問題なのかも知れないと感じました。(とはいっても、新作だけでプログラムが組めているというだけで、日本とは比較にならないくらいまともですが)


上映に関しても、とても映像に携わる人間が主催しているとは思えない不安定なもので、プログラム1では画面左が切れていて、しかも台形補正が上手くいっておらず歪んだ状態。「直します」というアナウンスが入り休憩を挟んだプログラム2では縦横比がおかしく、4:3のはずの画面がほぼ正方形に。画面内のものが激しく歪み、とても観づらい上映でした。加えて、最後の作品ではDVDの読み込みエラーで途中で止まってしまっていました。


皆、お忙しい中、無償で頑張っていらっしゃるのがわかるのでイチャモンをつけるようなことはしたくないのですが、どうしてこんな事になってしまっているのかが不思議でしかたがありません。せっかくの「アニメーションアートの普及と発展を目的とした」上映会なのに、これでは逆効果のように思えました。宣伝も十分とは思えず、もったいないなあと感じてしまいました。


一つだけとても良かったのは会場でした。まだ建ったばかりの綺麗な会場は居心地が良く、いつかここで上映会をしてみたいと思える場所でした。しかも安い。人気があり何ヶ月も先まで予約が一杯で、新たに予約するためには登録、抽選が必要なようですが、来年の夏くらいに予約を入れておいてそれまでにゆっくりどんなイベントにするか考えるのも良いかもしれないなあと結構真剣に考えています。