ザグレブ日記①

5月31日

今回の映画祭めぐりは和田君と水江君との三人旅。設立準備中のレーベルチラシ1000部、自分の作品のチラシを1000部づつ持って行ったため、トランクはかなり重い。今まで経験した事のない重さだったため、かなり不安だったのだが、その不安がさっそく的中してしまった。和田君のトランクのタイヤが壊れてしまったのだ。どうやら、その重量のせいで負荷がかかり過ぎ、タイヤが熱を持って溶けてしまったようだ。

仕方がなく、新しいトランクを買いに行く和田君。そのテンションは恐ろしく低かった。その間に残りの二人はトランクを預ける事にしたのだが、そこでまた問題が。トランクの重さが制限を越えているため、追加料金が発生するとの事。その額16万円・・・。どういう計算をしたらその値段が出てくるのかさっぱりわからない。そんなに高いなら、もう一人連れて行った方が安い。

16万円など払えるわけがないので、大急ぎでトランクを何度も量りにかけ、追加料金のかからないギリギリにまで中身を減らし、機内に持ち込めるギリギリ(10kg)までを手荷物とし、残り(レーベルのチラシ約1200枚)は自宅に郵送する事にした。


3人とも汗だくになりながらその作業をなんとか終え、重い重い手荷物を持ち搭乗ゲートへたどり着くと、藝大卒業生の田中さんと遭遇。偶然にも同じ便でパリまで行くとの事だった。


機内で映画を見たりバラエティ番組を見たり、居眠りしたり、テトリスで対戦したりしているうちにあっという間にパリに到着。空港のカフェで少し話し、ザグレブへ向かう田中さんを見送った。



僕らは空港近くのホテルで1泊してから、朝、ザグレブへ向かうプラン。空港から二駅だけ電車で移動。3人ともいつトランクが壊れるのではないかという恐怖があったため、なるべく負担をかけないように、そおっと休み休みトランクを押した。



ホテルは駅から近く、1部屋3000円くらいのところに3人で泊まったので激安だった。身軽になり、少し近くを散歩。野うさぎを見て「ワンダーランドに連れて行かれちゃう!」とひとしきりはしゃいだ後(飛行機で『アリス イン ワンダーランド』を観ていた)、夕食へ。




隣のホテルのレストラン。ここで、和田君がタンドリーチキン、水江君がバーベキュー、自分はスパイシービーフを注文。皆、値段は一緒だったのに。なんだろう、この自分だけ損した感じ。これで本当に完成?出てきた瞬間、きょとんとしてしまった・・・。



皆、ほとんど寝ないで来ていたため、この日は23時ごろに寝た。