ザグレブ日記②

6月1日

予定より早く二人に起こされ、朝食は食べずにチェックアウト。駅へ向かった。空港へ着くとチェックインまで時間があまっていたのでマクドナルドで朝マックを食べ、レーベルチラシに自分達のチラシを挟み込む作業。3人で手分けして500枚をはさみ終えた。



ザグレブに到着し、ピックアップの車に乗り、ホテルでチェックイン。和田君は少し待って他の人と移動という事になった。ホテルはとても綺麗で申し分なかった。出発前、水江君と相部屋で良いか聞かれていたのは、シングルがなくなっていたからだったんだな。ツインを独り占めで贅沢な滞在が出来た。



初日にいきなり上映がある水江君は気合を入れて和装。多くの地元民の視線を集めていた。フェスティバルオフィスへの行き方をスタッフに聞き、道に迷いながらようやくメイン会場へ到着。パス、食事券、カタログなどを受け取った。




すでに到着していた山村さんは、さすがに知り合いが多く、いろいろな方に声をかけられていた。和田君、田中さんとも無事合流できた。


チラシを会場に置き、18時からのパノラマ1を早速鑑賞。パノラマといえどもさすがにどれもクォリティが高い。


みんなで食事をしようということになっていたが、山村さんに取材が入ってしまったため、残りの4人でどこかお店を探す事に。ところが、どこに何があるのか、さっぱりわからない・・・。気が付くとウロウロしているだけであっという間に時間が過ぎてしまっていた。急がないとオープニングセレモニーが始まってしまう。「どうしよう、どうしよう」言っていると、遠くのほうでパンをかじりながら山村さんが歩いている。すぐに近寄って、「どこで買ったんですか!そのパン!!」と声をかけ、お店まで案内してもらい、ピザを買った。デカイし安いしウマイ。


メイン会場の「ヨーロッパ」は変な匂いがすることをのぞけば、素敵な映画館。学校賞を受賞した東京藝大を代表し、山村さんが英語でスピーチ。話せない話せないと言いながら、何気に英語が話せている山村さん。凄い。紙吹雪が舞い、映画祭が始まった。



オープニングセレモニーが終わり、メイン会場ではコンペ1。それを観る予定でいたのに、自分は遠くのシネコンで上映されるコンペ5に立ち会えといわれ、しぶしぶ移動。

道に迷い、やばいかなと思った時、前の方に歩いているウシェフさんとジョルジュさんを発見、こっそり後をつけた。会場でジョルジュさんに「お会いできて嬉しいです、ファンです。」と話しかける。お客さんは少なく、プロジェクターもあまり良くなかったが、ウシェフさんやジョルジュさんの作品を観て、改めて自分の置かれている状況の凄さを実感し、とても幸せな気持ちだった。

ウシェフさんは先に会場を後にしていたため、ジョルジュさんと二人で長い道のりを歩くことに。英語が出来ないので、沈黙が続く。それでも、「広島に行くんですか」「スタッフを使わず、完全に一人で作っているんですか」「どのくらいの紙の大きさなんですか」「何枚くらい使ったんですか」など、いろいろ質問。ジョルジュさん、とても親切で素敵な方だ。

メイン会場で待っていてくれたみんなと合流。ホテルまで山村さんと水江君、3人で帰った。


一度は部屋に戻ったものの、のどが渇いてお腹が減っていたので、開いているお店を探してみようと水江君と町へ出た。ウロウロしていたら一つだけ開いているお店を発見、フェスティバル関係者が集まっているパーティー会場だった。可愛いオールディーズのナンバーをバンドが演奏している。水江君と上映を祝して乾杯。


帰りにホットドックを買って食べていると、「それ、どこで売ってた?」と外人さんが話しかけてきた。学生部門のパノラマで上映される方のようで、日本がとても好きで、いつか行って勉強したいと言っていた。結局作品は見ることが出来なかったが、どんな作品だったのか気になる。今度こそホテルへ戻って就寝。